2020年 秋の実証圃 蕪(早生大かぶ)の収穫調査結果
1.目的:生ごみ堆肥により化学肥料を削減し、生ごみも有効活用
できることを実感してもらえる場(実証圃)として活用する。
2.調査方法:
試験圃を3分割し、A区は堆肥のみ、B区は堆肥+化学肥料、C区は
化学肥料のみとし、蕪を育て、収穫量や味の違いを調べる。
施肥方法
A区 堆肥のみ | B区 堆肥+化学肥料 | C区 化学肥料のみ | |
堆肥 | 15kg/畝 | 15kg/畝 | 0 |
化学肥料(畑作名人) | 0 | 100g/畝 | 200g/畝 |
追肥 | 0 | 50g/畝 | 100g/畝 |
3.生育経緯
8月26日(水)肥料全層施肥
9月16日(水)蕪の種まき(早生大かぶ)。
60cm幅、20cm間隔で5粒まきを各区7列
10月 2日(金)間引き。1株当たり2本立ちに。
10月 7日(水)第2回間引き。2本立ちを1本立ちに。追肥。
11月21日(土)収穫(播種後 66日)
4.生育状況
10月 7日(水)播種後21日の外観
生育量は、B区>A区>=C区 で堆肥の効果あり。
11月 7日(土)播種後52日の外観
C区に比べA区の葉は小さく色も薄い。B区はやや小さい。
11月19日(木)播種後64日の外観
A区、B区、C区の生育量の差は益々大きくなってきた。
A区の葉は黄色く、下葉が枯れてきた。
5.収穫調査結果
調査日 11月21日(播種より66日後)
1)育成調査
各区中央部の15株について計測。
① 全重量 (15株の茎葉と根重を含めた重量)
A区:11.0kg、B区:12.0kg、C区:17.3kg
②葉の長さ(cm)
A区 堆肥のみ | B区 堆肥+化学肥料 | C区 化学肥料のみ | |
平均 | 50.8cm | 63.6cm | 70.2cm |
最大 | 53.5cm | 71.0cm | 75.0cm |
最小 | 48.0cm | 59.0cm | 66.0cm |
A区<B区<C区 と大きく生育の差が出た
③15株の蕪の収量(根重)
A区 堆肥のみ | B区 堆肥+化学肥料 | C区 化学肥料のみ | |
全重量 | 7.2kg | 7.4kg | 8.2kg |
最大 | 778g | 1029g | 840g |
最小 | 369g | 365g | 112g |
④蕪の胴回り長さ(cm)
A区 堆肥のみ | B区 堆肥+化学肥料 | C区 化学肥料のみ | |
平均 | 32.9cm | 33.2cm | 33.5cm |
最大 | 38.5cm | 42.7cm | 40.4cm |
最小 | 30.1cm | 29.0cm | 19.8cm |
全重量は、C区>B区>A区であり、
収量も、C区>B区>A区の順であったが、A区の蕪は家庭
菜園として十分評価に耐える大きさであった。
A区は他区に比べ収量、根周のバラツキも少なく揃っていた。
2)食味調査収穫した株を生のまま、味比べをした。
A区の蕪は、甘くておいしいという評価が多かった。
C区の蕪は、シャキシャキし蕪らしい味と評価された。
過去2年間の評価と同じように、A区の蕪が一番甘くて美味
しいという評価だった。
3)調査のまとめ
堆肥区は、茎葉の生育量が小さく、生育後期に葉色が黄化し
たが、これは肥料成分の不足によるものと思われる。堆肥区
は、収量が化学肥料区に劣ったものの、蕪球の大きさも悪く
なく、揃いも良好で、味の評価も良好であったことから家庭
菜園としては十分評価できる成績であった。
味比べの感想
A区 堆肥のみ | B区 堆肥+化学肥料 | C区 化学肥料のみ |
とっても水っぽくておいしかったです | ABと比べて水分が不足気味 | |
味のある蕪です おいしかった | ||
甘いので生でも食べれる | ||
甘くておいしかったです 果物みたいです | 漬物、サラダに向いているかな | 昔ながらのかぶらの味がしました |
甘い | かたい | シャキシャキ |
甘い 梨みたい やわらか | シャキシャキ | |
水々しい 甘味がある やわらかい | 甘みがある | シャキシャキ感がある 苦みもあり蕪らしい |


